No.466
バックギャモン
Backgammon
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プレイ人数:2人
プレイ時間:約15分
プレイ時間:約15分
ルール難易度 特に難しい点はない。ルールは。
日本語化 不要
2人用のすごろくゲームで、相手より早く手持ちの駒を全てゴールさせることを目指すゲームです。駒は15個ずつ持ちます。 つまり、15個目の駒を先にゴールさせた方の勝ちということですね。 白の駒のプレイヤーは、右上がスタートで右下がゴール
赤のプレイヤーは逆に右下がスタートで右上がゴールになります。
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すごろくということで、コマを進めるにはサイコロを使います。
手番では、2つのサイコロをダイスカップを使って振ります。
出目を別々に使って15個の中から好きな駒を1つ進めることができます。
スタート地点の2個を2マスと3マス進めてみました。
もちろん他の駒を進めることもできます。
2マス動かして
さらに同じ駒を3マス動かしたりすることもできます。
自分の駒なら1マスに何個居てもOK ただし、相手の駒が2個以上居るマスには止まることができません。
しかし、相手の駒が1個だけのマスには入ることができます。
しかも、相手の駒はそのマスからはじき出されて(HIT)
ボードの真ん中に置かれてしまいます。
手番で、真ん中に自分のコマが置かれた状態になっているときは そのコマをまず、マスに出さなければなりません。
出せるマスの場所は、サイコロの出目によって決まります。 上記の例なら、1〜5ならマスに出すことができますが・・ 6の目のマスには、相手のコマが5個(2つ以上)置かれているので出すことができません。 なので、こういう状況なら1と2の目しかマスに出せません。
出すことができない場合は・・手番が強制パスされてしまいます。 ボードの真ん中に捕らえられているコマが無くならないと、他のコマを動かすことはできません。 これは、白がかなり有利な状況です。
なんせ、赤のコマは3つも捕らえられていて、しかも出すことができるマスは全部白のコマが2個以上で埋まっています。 これは「クローズアウト」と言って、白がコマを進めてくれないと赤は100%脱出不能な状況。 あとは、クローズアウトとまではいかなくても、敵のコマで厚い壁が出来てしまうとこれはこれで脱出困難な状況に陥ったりします。
自分の15個のコマを、ゴールに最も近いエリア(青枠のエリア)に入れることができて初めてコマをゴールさせることが出来ます。
基本的にはゴールまでのマス数とぴったり同じ出目でゴールさせることが出来ます。
しかし、、油断は禁物。うっかり一人ぼっちのコマを作ってしまうと・・・
相手のコマが出た瞬間、ヒットさせられてこんなことになってしまうかもしれません。
こうなると、弾かれたコマをもう一度スタート地点に出して再び右下のエリアに進めてくるまで他のコマをゴールさせることはできません。 ※ゾロ目の場合は、その目を4回使ってコマを進めることができます。 上記のように1のゾロ目なら、1を4回使えます。 どんどんゴールさせていって、残っているコマが全て出目よりもゴールに近い場合は 一番ゴールから遠いコマをゴールさせることができます。
基本的には、相手よりも先に自分の15個のコマをゴールさせることができたら勝利で1点。 でも圧倒的な状況で勝利する(ギャモン勝ち、バックギャモン勝ち)ことができると、2点、3点ともらえる点数が増えます。 それとゲームの途中で、もしこのゲームに勝利したらもらえる勝利点を倍にしませんか? と持ちかけることができるルールがあったりします。
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64倍の数字までありますが、、そんな倍率になることはほとんどありません。
2017/10/18追記。 ここからは少しだけ踏み込んだお話をしてみたいと思います。 ※もしかしたら間違った見解を書いてしまっている部分があるかもしれませんがご容赦ください・・ バックギャモンは、相手より1個でも早く15個のコマを全部アガリにすることができたら勝ちというすごろくゲームです。 ということで、運良く大きい目がいっぱい出てそれで勝ってしまうこともあります。 例えばこういう状況だとすると、白と赤のコマの配置は全く同じなのでほぼ五分五分(手番が先のプレイヤーが若干有利)といったところです。しかし、こうなると全体的にコマがゴールに近いところに進んでる分、白の方が有利です。
ちなみにどのくらい有利かというと、白の手番だとすると90%近いくらい(コンピュータの解析によると)の勝率です。 少し意外かもですが。 では、これならどうでしょう? 最初の例と同じく、白と赤のコマが線対称に並んでます。
実は手番プレイヤー(この状況からサイコロを振る方)が6:4くらいで有利です。 同じ状況なんだからほぼ五分五分、ではないんですね。 なんでかというと、バックギャモンは1個でも先にアガリきった方が勝ちなので アガリのフェーズに入ってきたらコマの進み具合よりアガっているコマの個数が重要になってくるからです。 先にアガリに入れる方がある程度有利というわけです。 こんな状況なら、赤の手番であっても白が圧倒的に有利です。 赤は1、2、3の目を振ってもアガれませんが、白はどんな目でもアガりにすることができます。 その差がそのまま、この後のアガれる個数の差に繋がります。
この場合は、さっきの例ほど圧倒的ではないですが、赤の方が良い形です。 白は3と5の目が出たらアガれませんが、赤はどの目が出てもアガれます。
ということで、コマの進み具合やアガリに入れる体勢で有利そうだなぁと思ったらできるだけ安全にすれ違ってサイコロの出目勝負に持ち込むことを目指します。 逆に相手より遅れている場合は、後ろの方にコマを残して相手のコマをヒットするチャンスを待たなければなりません。 下のような状況では赤は白よりも大きく遅れているので、後ろの方で白のひとりぼっちのコマ(ブロット)が発生するのを待ちます。 例えば、白が6、2を振ったとすると白はどう動かしてもブロットを残さざるを得ません。
こんな感じ。
これで1か3を振ることができれば、白のコマをヒットしてかなり優位に立つことができます。 1か3が少なくとも1つ以上出る確率は、、
1個目の出目 | |||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ||
2個目の出目 | 1 | ||||||
2 | |||||||
3 | |||||||
4 | |||||||
5 | |||||||
6 |
これ、ここ2ヶ月くらいちょっとハマってます(※普段はiPadアプリで遊んでます) ヘックメックやコード破り、冷たい料理の熱い戦い、キャントストップなどなど 優れたダイスゲームは他にもたくさんあるんだけれども、なんか最後にこのバックギャモンに流れ着いたような感じがする。 もちろん、それらのゲームにはバックギャモンには無い魅力もたくさんあるとは思う。 でも一番長く遊べるのは?と聞かれたら、まあ「バックギャモンです」ということになるでしょうね。 伝統ゲームというのは大体どれも、その歴史の長さにおいて桁違いであるし、その分洗練度や完成度なんかも文句のつけようもない。 ただ、、奥が深すぎる故に、熟練度というか実力差が如実に結果に表れてしまう。 これって、とても魅力的な部分であると同時に、ある意味そのせいで初心者が気軽に楽しめるようなシロモノじゃ無かったりするわけで 囲碁、将棋、チェス、オセロ・・・まあ大体どれも多かれ少なかれそういう部分を持ってると思う。 奥の深さがすごいっていうのは、そういう意味では諸刃の剣。 でも100%運ゲーっていうんじゃ、確かに誰でも遊べるだろうけど・・ それで、運半分、実力半分っていうのがちょうど良いんじゃないかと。 そういうところに大きな魅力を感じて海外製のボードゲームという趣味を続けているわけですけれども 日本で良く知られた、そういう性質の遊戯というとやっぱり麻雀ですかね。 でもルールや得点計算が難しい。 海外のボードゲームって、ルールがかなり複雑な作品も多いけれど麻雀に比べればって気がしなくもない。 そう考えると、もっと一般に広まっていく可能性は十分だと思うんだけれども。 ---------------- ちょっと話が脱線しましたが バックギャモンっていうゲームは、基本的にすごろく。 コマが15個もあるので、2個サイコロの出目をどのコマにどう割り当てるかが悩ましい。 とても奥が深いんだけれど、でも出た目の数だけゴールに向かって進めればとりあえずはゲームになるわけで 少なくとも初心者がどうしたらいいのか途方に暮れてしまうような事態にはなりにくいと思う。 奥の深い伝統ゲームの中では、かなり遊びやすいゲームなんじゃないかなと。 運要素はゼロだけど、「とりあえず挟めば良い」オセロと少し通じるところがありますかね。 その入口の広さというか分かりやすさと、奥の深さや面白さを実にバランス良く兼ね備えているというのが、一番魅力的に感じたところ。 で、奥の深さを少しずつ感じ始めると、今度はサイコロの出目の理不尽さにイライラしちゃうようなこともあるんだけれど でもねぇ、すべてを満足させるようには永遠にできないですよねw 複雑なドイツゲームをやりこんでるような方々には、初見でも十分楽しめる伝統ゲームだと思います。 非常に面白いです。 2015/03/30JohnnyBet ツイート
番外編
この3連休でバックギャモンフェスティバルというイベントが行われるというのを聞いたのでちょっと参加してきました。 ※明日の最終日は所用で参加できないのが少々残念 海外ボードゲーム界隈ではエッセンの話題で持ちきりな今日この頃ですが^^; 場所は渋谷シダックスホールの2Fということで、着いてみるとなんか1Fは1Fで日本食のイベントっぽいものをやってて結構すごい人だかり。 ようやく入口を発見して2Fへ。 入ってみるとこんな感じで、ゲームマーケットの雰囲気に慣れてればそんなに違和感は感じないかな?異世界ではあるけれど、少なくとも入りづらくはなかった。 男女比はゲームマーケットと似たり寄ったり。 年齢層は若干高めかな、でも子供や若い人も結構居る。 とりあえず、受付で初級者部門にエントリーする。費用は3000円。 入場は無料ですが、これが参加費みたいなもんでしょうかね。 初めての参加であることを告げると、親切に色々案内してもらえました。 初級大会は13:00〜16:00 12:30くらいに会場に着いて、色々手続きを済ませたらプレシジョンダイスという精密に作られたサイコロを購入します。
1個1,100円也 もちろん持ち込んでも良いのですが、持ってなければ会場内で必ず購入します。 というのも大会に参加するにはプレシジョンダイスを持ち込むことが必須になってるからです。 ダイス以外の用具は運営側で用意されているのでそれを使用します。 ダイスは2個必要なので、2,200円払って購入します。 持ち運び用にケースも売られていますが、これは必須ではないかなと思います。 この時点で12;40 エントリーシートに書かれた番号の席に12:50までに着席することになってるので、それまでの間に水分補給とトイレを済ませておきます。 あとはちょっと会場の様子をぐるっと見学して歩きます。 ※あと受付の方に写真撮影の許可をもらっていました。
12:50ちょっと前に着席。初戦は目の前に座っている方との説明だったので、軽く挨拶してました。 13:00になると、開会式が始まりプロの方の挨拶、注意事項の説明と続きます。
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ちなみにこれがボードとチェッカー(コマ)。大きくて扱いやすかったです。
ゲームの最初に、ダイスを1つずつ振って大きい目を出した方がチェッカーの進行方向を決めます。 自分が大きい目の時は指で指し示しながら、「この方向でお願いします」と伝えれば良いかと思いますが 慣れてる人なら、バックマン2個を置けばそれで十分通じてる感じです。 そしたらもう一度軽く挨拶してゲーム開始です。
ゲームが終わったら、お互いのシートに勝ち負けとポイント、そして了承のサインを書き込みます。 でそのシートを運営サイドに提出すると、次の対戦相手を決めてくれます。 この後は、適当に空いている席を探して対戦を続けます。 対戦相手を変えながら10戦ほど。あっという間の3時間でした。 ちなみに成績は1勝9敗。 初級クラスと言えども勝つのは正直かなり難しい印象でした。 みなさん強いです。 と言うより、動かし方を間違えるのが続いたこともあってちょっと対戦相手の方に申し訳なかったこともありました。 普段のボードゲームとは違ってゆるさはほとんど無く、勝負の世界なので厳正さが求められます。 真剣勝負の中にダイスという運要素が入ってるのというのが、面白くもあるんですけどね。 ランダム要素がある分、囲碁や将棋よりもハプニングがあるのでゲームとして派手さというか華やかさがあります。 その分、初心者にもいくらかチャンスはあるのですが・ ただし、決して甘くはなかったです。 でも、初心者が楽しめないかというとそんなこともなかったように思います。 分からないことはスタッフの方や慣れている対戦相手の方が教えてくれましたし、実際のゲームにしても実物に触れたことがなくてもスマホのアプリで遊びこんでいれば少なくとも十分に楽しむことはできると思います。 時間がなくて参加はできませんでしたが、初心者向けに教えてもられるコーナーも設けられていたようでしたし、いいイベントだなと思いました。 ちなみに・・ 実物で遊ぶと慣れないうちは進めるマス数が分かりづらい。(スマホで遊ぶ時は出た目で進めることができるマスがガイドされることが多いと思うので) それでチョンボしちゃうことが多いような気がするので、チェッカーの進行方向は固定にしてマスに番号振ってくれたらもっと遊びやすいんじゃないかなというのは思う。 必要なものは ・お金 - 大会への参加費(初級なら3000円) - プレシジョンダイス2個の購入費2200円(もし持っているなら不要) ・筆記用具 - 成績や名前を書いたりするので持って行った方がいいです ・参加する勇気 こんなところでしょうか ちなみに1人でふらっと参加してきましたが、時間を持て余すようなことはほとんどありませんでした。 特に大会中の3時間はあっという間で、飲み物を口にすることも忘れていたほどです。 サイドイベントも色々あるので、そういうのを見て回るのもいいと思います。
終了後、表彰式があるということで私が表彰台に上がれる訳はないんですが、飛び番賞もあるとのことだったのでとりあえず見ていくことに。 10位以内の入賞者にはいろいろ賞品が進呈されてました。 ちなみにその中で、確か6位の方だったと思うのですがラビリンスが進呈されていました。 この場でドイツゲームを目にすることができて、私にとってこれはかなり嬉しかったです。 もう少し練習して、上達して来年も参加してみたいと思いました。 バックギャモンフェスティバル・公式サイト