No.616
ポトラッチクロネ
Potlatch Klone
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プレイ人数:2人
プレイ時間:約15分
プレイ時間:約15分
ルール難易度 ちょっとクセがあるかな、でも簡単な部類。
日本語化 不要
2人専用のアブストラクトゲームです。 オール木製のコンポーネント。チップ は茶色(中立)が36個と、赤、青が5個ずつあります。
チップ同士を重ねやすいようにくぼみが付いてます。 ベースタイル 六角形のタイルが12枚。
初期配置は2種類あって、好きな方を選びます。 ベースタイルを3枚か4枚、と コマ を下記のように配置して好きな色を選択します。 選んだ色と同じ赤と青のチップ5枚ずつも、それぞれの手元に置きます。 ベースタイル3枚の場合
ベースタイル4枚の場合
余ったベースタイルと茶色の中立チップは、テーブルの脇に置いておきます。
1手番で何回アクションを行うかによって使用するベースタイルの総数が変わります。 2アクションゲームの場合:ベースタイル9枚 3アクションゲームの場合:ベースタイル12枚 ※より戦略的に遊ぶ場合は、2アクションゲームの方が良いようです。 ここではとりあえず、初期配置はベースタイル3枚、2アクションゲームを選択したとします。 スタートプレイヤーは適当に決めます。 赤から始めるとします。
手番では自分のコマを隣のベースタイルに移動できます。
これで1アクション。 隣接している場所であれば、ベースタイルが無い場所にも移動できます。 この場合はテーブル脇からベースタイルを取って追加します。
テーブル脇の(ストックの)ベースタイルが無くなったらそれ以上の追加はできません。 1アクション目も含めて、移動先となったベースタイルに中立チップを置きます。
これで1手番終了。 次、青プレイヤーの番です。 こんな感じでコマを移動させたとします。 チップが置かれているベースタイルに入ることもできます。
これで1アクション。 ■チップの移動 1アクションでできることは、コマの移動の他に「チップの移動」というのがあります。 手番内のコマ移動、チップ移動の組み合わせは自由で、 コマ移動→コマ移動(さっきの赤プレイヤーの選択)でも良いし コマ移動→チップ移動 チップ移動→コマ移動 チップ移動→チップ移動 どれでもOK。 ※3アクションゲームの場合も同様に、アクションごとに「コマ移動」と「チップ移動」のどちらかを行います。 2アクション目で「チップ移動」を選択した場合(2アクション目でコマ移動をしない場合)、この時点で移動先のタイルにチップを置きます。
2つ以上のチップは重ねます。 1つのタイルに置けるのはチップ3つまで(3段まで)です。 チップ移動のアクションは、自分のコマが居るベースタイルに置かれているチップを隣接するベースタイルに移動させます。
コマ移動と同じく、テーブル脇からベースタイルを追加してチップ移動させることもできます。 もちろん、配置済みのベースタイルにチップ移動させてもいいし 相手のコマがあるタイルにチップ移動させることもできます。
ところで 青プレイヤーの手番の最初に戻って
青プレイヤーも赤プレイヤーと同じようにコマ移動→コマ移動とした場合は
2回目の移動が終わった時点でチップの追加を行います。
3アクションゲームの場合は、コマ移動が途切れた時にチップ追加をします。 コマ移動 → コマ移動 → コマ移動(チップ追加) コマ移動 → コマ移動(チップ追加) → チップ移動 コマ移動(チップ追加) → チップ移動 → コマ移動(チップ追加) 次、赤プレイヤーの手番の1アクション目。
コマ移動の場合、移動元と移動先で段差が1段以内なら移動できます。 ※チップ移動の場合は、段差は関係なく移動できます。 コマ移動でチップを追加するとき、3段目に置く場合は自分の色のチップを置きます。 2アクション目ですが、この場合コマ移動しようとすると隣のタイルとは全部段差が2段以上あるので移動できません。
さらに、以下の場合もコマ移動できません。 ・相手のコマがあるタイル(チップ移動なら相手のコマがあるタイルにも移動できる) ・手番の最初に居たタイル(手番中に1度居たことがあるタイル) ということで、2アクション目はチップ移動するしかありません。
置いたばかりのチップを隣のいずれかのタイルに移動します。
どちらかのプレイヤーの色のチップ移動させた場合は、中立の茶色いチップに交換します。
交換したプレイヤーの色のチップはそのプレイヤーの手元に戻します。 もちろん空きスペースに追加したタイルにチップを移動させることもできます。
青プレイヤーの手番、コマ移動→コマ移動。
移動先にチップ追加。
赤プレイヤーの手番、コマ移動→コマ移動。
同じように移動先にチップ追加。
青、さらにコマ移動→コマ移動。
移動先は両方とも3段目なので自分のチップを置く。
自分の手番が回ってきたとき(手番の最初時点で)、3個以上、自分のチップが置かれていたらゲームに勝利します。 ということで赤プレイヤーは阻止に行きます。 まずコマ移動。(相手のチップの上にも乗れます)
そしてチップ移動。チップ移動させたら中立チップに交換します。
すでに3つチップが置かれているタイルにチップ移動させることはできません。 3つチップが置かれているタイルにコマ移動することはできますが、チップの追加は行いません。
赤プレイヤーの手番、コマ移動して
チップ移動
手番中に2アクション(3アクションゲームの場合は3アクション)できない場合は負けです。 あと、チップの状態が変わらない場合(前回手番を終えた時と同じチップの状態で手番が回ってきた時)は、置かれている自分の色のチップが多い方が勝ちです。(同数の場合は引き分け)
Takashi Kato |
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少し面白さの勘どころが分かりづらい感じがあるかな。ルールも少しだけクセがある。すぐ慣れるけど。 サントリーニ とかと比較すると、見た目もプレイ感も若干地味な印象。 でもね、2人でじっくり遊ぶならこっちの方が好きかもしれない。 ボードの全体像がゲーム開始時点では決まっていないところがゲームをより深いものにしていると思う。 それも、ボードを広げること自体に追加のコストがかかるとか独立したアクションとなっているのではなくて、コマやチップを移動させるアクションと連動してるというのがすごく良い。 ベースタイルを広げようとするとき2段以上の段差があるとコマ移動による拡張は無理。 で、広げたければチップ移動するしかないのだが、そうするとせっかく3段まで積んだのに自分で崩さないといけなくなる。 そんな状況が生まれる。 例えば「コマに隣接する空きスペースにベースタイルを置ける」みたいなルールだったとするとそういうジレンマは生まれないはず。 周りが全部2段以上の段差があるならそもそもコマ移動自体ができなくて、今居るマスのチップを崩さざるを得なくなる。 これは、隣接するマスなら自由にチップ(建物)を置ける サントリーニ のルールより良いかもしれない。 であれば、相手がコマ移動しづらくなるようにチップ移動して(梯子を外して)みたりとか、もっと言えばチップ移動もコマ移動もできない状況に追い込めればそれで勝ちになる。 自分のチップ3つ置いて「勝った」と思っていたら、思わぬところから逆転負けを喫することもある。 形成の有利不利がはっきりありつつ、かなり不利な状況からでも一発逆転がありうるゲームというのはやっぱり面白い。 自分のチップを3段目に置いたスタックをボードの端の方に作って崩されないようにしてみたり、コマで移動をブロックしてみたり陣取りゲーム的な要素もあるかと思う。 でも、ベースタイルのストックがあるうちはそこが「端」であるかどうか未確定なわけで。 ----- ゲーム自体の完成度が非常に高いことに加えて、コンポーネントもとても良くできてる。 オール木製でデザイン、加工、質感、どれもクオリティが高い。 これで3,000円ちょっとという値段設定は安すぎるんじゃないか?と思ってしまうくらい。 この面白さでこのコンポーネントの出来なら、4,000円でもまだ安い気がする。 2021/08/17JohnnyBet ツイート