たっくんのボードゲーム日記

No.456
カピトール
Capitol
プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要

ボード全景、大きく3つのエリア(赤、白、黒)に区分けされて、各エリアには建設予定地(大小の四角いマス)が描かれています。



各エリアは、さらに3つの細かいエリアで構成されています。









これらの建設予定地に建物を建てていくわけですが

とりあえず、建設資材。四角い木製のブロックです。



そして屋根。1人1色を選びます。


屋根には三角屋根と丸屋根の2種類があります。


資材と屋根を組み合わせて、こんな感じになります。


見ての通り丸屋根、三角屋根、それぞれ建設資材1つと2つから構成される建物です。

建物は自分の手元で建設していって、屋根を乗せて完成したら


ボード上に移動させることができます。
それで、1ラウンド終わるごとに小さいエリアごとに順位を決めて勝利点等をもらいます。


小エリアごとに、最も多くの建設資材を置いているプレイヤーが1位になります。

写真左の小エリアでは、青のプレイヤーが建設資材3個、赤も3個、緑が2個、黄色が1個で青と赤が3個で最多タイです。
そのときは、そのうちで最も高い建物を建てているプレイヤーがトップになります。

なので、青のプレイヤーが資材3個の建物(小エリア内で最も高い建物)を建てているので青がトップとなります。

貰える点数は
トップのプレイヤー2点+そのエリア内にある噴水の数×1点
2位のプレイヤーそのエリア内にある噴水の数×1点
3位以下は何ももらえません 1位タイの場合は、それらのプレイヤー全員がトップとしての得点をもらえます。 この場合は2位以下は何ももらえません。 噴水は、ボードに最初から描かれているものもありますが、後から噴水タイルを置いて追加することもできます。 さらに、大きい建設エリアに「神殿」が立っていると、そのエリアから得られる得点がすべて2倍になります。 さて、、建物の建て方ですが。様々なカードをプレイする必要があります。 まずは「資材カード」。 これを1枚プレイすると 建設資材を全体のストックから2個取って自分の前に建てる、あるいは建設中の建物に積み重ねることができます。 とりあえず、ここではカードに書かれた数字は特に意味を持ちません。 もちろん積み重ねずにバラバラに建てても良いです。 次に屋根カード、これをプレイしたら自分の色の屋根コマを1つ、建設中の建物の上に置くことが出来ます。 こんな感じ 屋根を置いてしまうと、もうそれ以上建設資材を積み重ねることができなくなります。 これで建物が完成。 完成した建物は、「建設許可カード」をプレイしてボード上に配置します。 建設許可カードは、3つのエリアの色に対応しています。 黒いカードをプレイしたら、黒のエリアに建物を置きます。 赤や白のエリアには置けません。 小エリアに最初に置く建物は、建設資材1個の建物でなければなりません。 それ以降で置く建物は、そのエリアに置かれている建物の中で最も高い建物と同じか、それより1つだけ高い建物しか置けません。 建設資材1個の建物が置かれていた場合は、1個もしくは2個の建設資材を使った建物を配置できます。 そうすると、今度は2個、もしくは3個の建物がだけが建てられるようになります。 そんな感じで、1個ずつ建設できる建物の高さが増えていきます。 あと、1つの小エリア内の建物の屋根は全部同じ形でなければならない。 さらに、、大きいエリアには3つの小エリアがあるわけですが 3つの小エリアの建物の屋根が全部同じになってはいけません なので、例えば赤エリア内の3つの小エリアのうち2つが丸屋根の建物になったとしたら 最後の1つの小エリアには三角屋根の建物を置かなければなりません。 さて、、噴水と大きな建物の建て方ですが ボードの端にそれらの特殊な建物タイルが並べられます。 これらの建物はラウンドごとに、オークションにかけられて落札したプレイヤーが好きなエリアに配置することができます。 ラウンドごとに、大きな建物タイル1枚と噴水2枚の3枚を上から順番に競りで獲得&ボード上に配置します。 ちなみに前半2ラウンドの大きな建物は「円形劇場」 これが配置されたエリアでトップになると、次のラウンドに入る前に手札として引けるカードが2枚増えます。 後半2ラウンドの大きな建物は、得点を倍にしてくれる「神殿」 オークションフェイズでは手札の数字だけが意味を持ちます。 手札を伏せるのですが、そのときにこのカードを任意の位置に混ぜます。 全員が伏せたら 上から順番にカードをオープンにしていって、例のカードが出てきたらそこでストップ。 そこまでに出てきたカードの数字の合計が入札額になります。 なので、オークションに参加したく無い場合は、一番上に例のカードを置きます。 ■ゲームの流れ 1.各自順番に1枚ずつカードをプレイして建物を建設したり、ボード上に配置したりする   全員がパスするまで何周でも行います。1度パスしたら一旦ゲームから抜けます。   ※カードをプレイしたけれど、何もしないというのもアリ 2.噴水と大きな建物タイルのオークション(タイル3枚あるので3回やります) 3.得点計算とカード補充 各小エリアごとに順位を調べて得点を計算します。 その後、カードを6枚ずつ補充しますが、円形劇場があるエリアでトップの場合は2枚追加、2位の場合は1枚追加で引くことが出来ます。 ※カードは、資材カード、屋根カード、建設許可カード、の3つの山のうち好きな山から引くことができて、スタートプレイヤーから順に1枚ずつ引いていきます。 これで1ラウンド終了 4ラウンド終了時点でもっとも得点の多いプレイヤーの勝ち
Weissblum, Aaron
Alan R. Moon
プレイ記
3人プレイ






ここは、噴水が2つ最初から付いてるのでまずは1つ置いとくか



もっと激しく争うことになるのかなと思ってたら、そうでもない感じの展開。



そろそろ新しいのを建設。


3階建てにするのはちょっと早いかな





建設スペース5カ所しかないここをちょっと押さえておく


狙いとしては、ここに円形劇場を置きたい。
建設スペースが少ないのでトップ確定できればその後のラウンドで+2枚多く貰えるというのを確定できるので。

こしばさんの状況


1階建て(平屋)が多め。もちろんまだまだ高くなるかもだけど^^;


あ、屋根が乗っかった。


一方の坂口さんはけっこう高層マンション系



こしばさん、このエリア2軒目



こんな状況



そろそろ手札が少なくなってきたので、、競りに備えて数値の高いカードは残しておく。



そして目論見通り、円形劇場とついでに噴水も1つ落札!


この段階で+2枚はでかい


2ラウンド目


4階建てを造るこしばさん

こしばさん(赤)が2つ置いてるところに割って入ろうかなと思い、丸屋根の3階建てを造ってみた。



そして、当然ながら来た青い競合他社!



3階建ての三角屋根の建設を急ぐ


つーか、今にして思うともっと早く造っておけば良かったな



そしてこちらも激戦区・・でも全部平屋か^^;



坂口さん。三角屋根の3階建てが来そうな雰囲気


こっちも急がないと

ここはこっちが先かな、これで噴水2つのエリアでトップ!



間髪入れずに来る坂口さん。


首都の建設ラッシュ


よし、3階建ての三角屋根完成!



置くーーーーーー!



これでかなり手札の状況に余裕がでてきた。



あとはあそこだな、2位ならまだしも3位になってしまっては目も当てられない。






よし



置く〜!!!!!


ふーー

あ、こしばさん3階建ての丸屋根か・・



手元の2階建て丸屋根の行き場が無くなってしまった



同じように三角屋根の4階建ての置き場所に困っている様子のこしばさん



こしばさん「もうここに置くしか無いよね」






勝ちましたー



評価・・・

※評価の基準についてはこちら
少しもっさりな感じがあるプレイ感。キレ味が売りのデザイナーでは無いので、らしいと言えばらしいかなと思った。
パトリツィアか、マンハッタンあたりと見た目が似てるけれど強いてどっちの方が似てるかといえばパトリツィアの方かな。

これならサクっと遊べるパトリツィアの方が好きかな、と思うのだけれど
この作品ならではのジレンマというか面白味もあるように感じるので、一概にパトリツィアの方が優れてるとも言えないな。

というのも、建築物を手元で完成させてからボードに移動させるという少々シュールな仕様になっていて
まあ、海外では家ごとでっかいトレーラーかなんかに載せて引っ越しするようなサービスもあるみたいですけれど・・・

でもゲームとしては、これがけっこううまく出来てる気がしてて
この3階建てを置いても、あの4階建てが置かれてしまうかもしれない、という悩ましさが生まれてるんですよね。
置かれなければ影響度ゼロ。でも置かれてしまうと被害甚大。その差が良い緊張感を生み出してるように思う。

どんなに高い建物であっても、その建物と同じか1つ分低い建物が建設済みでなければ置けないし
高い建物を作るにはコストをかけなければならない。

1つのエリアに置く建物の屋根の形は同じじゃなければならないので、脅威となる高さの建物であっても
自分が支配しているエリアの建物と屋根の形が違えば問題無し。

そういうのが公開情報として見えるので、各プレイヤーの思惑がなんとなく読み取れる。
このあたりの思惑の交錯みたいなのがこのゲームの一番の面白さだと思う。

ラウンドの最後の競りはシステム全体からみればオマケ程度かな。
だけど、カード引ける枚数が増えたり、後半は点数が2倍になったりする要素が登場するので
ちょっとやり過ぎかも?と思ってしまうくらい強力。

キレはほとんど無く、少々重たいプレイ感ではあるけれどオリジナリティのある面白さもある。
ボードゲームをほとんどやったこと無い人には勧められないけれど、こういう良さをもつ作品もあるというのを感じられるという意味では価値ある1作かな。
あと、あの柱状の得点チャートは、ちょっと扱いづらいし見づらいかな・・
雰囲気モノという役目もあるとは思うんだけど、プレイアビリティを考えると別の何かで代用した方がいいのかも。

2015/02/11


JohnnyBet



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