たっくんのボードゲーム日記

No.398
アッピア街道
Via Appia
プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約60

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要

ボード全景


アッピア街道というのは古代ローマ時代に作られた敷石造りの幹線道路で、ローマ〜ブリンディシを結んでいます。

実に2000年以上も使われ続けているんですね。

ローマから



ゴールのブリンディシ



街道は4つの街によって、3つのエリア(A, B, C)に分割されています



街道は未舗装の状態という設定で、各プレイヤーはゴールを目指しながら石を敷き詰めて舗装していきます。


街道づくりにたくさん貢献しつつ、なるべく早くゴールに到達したプレイヤーがゲームに勝利します。



街道の全てが石で舗装完了するか、誰かがゴール(ブリンディシ)に到着したらゲーム終了です。

さて、こういうコンポーネントがあります。



ゲーセンのメダルゲームと同じ要領で円盤状のトークンを押し出して落とします。



手元のトークンを1つ置いて


押し出します。



1回の手番で2回プッシュできます。



落として獲得したトークンは


トークンの大きさに応じて、石材に交換します。


大きいトークンなら、小さい石に交換してもOK

獲得した石材は、輸送用カートに載せます。


カートに載せた石は、街道まで運んで来て


プレイヤーコマが居る街道エリアか、街に居る場合は隣接するエリアに対して石を置くことができます。

石を1つ置くと、置いたエリアに応じてチップを1つ受け取ります。


たくさん獲得すると、あとで勝利点につながります。

それとは別で、置いた石の大きさに応じて勝利点がもらえます。

大きい石:5点
中くらいの石:3点
小さい石:1点


石が置かれて舗装されると、コマを進めることができますが


コマを進めるにはお金がかかります。


石2つ分進には3コイン
3つ分一気に進むには6コイン必要です。

旅費みたいなもんでしょうか?

次の街に到着すると


オレンジのチップをその街の側に置きます。

これが置かれると、まだその街に到達していないプレイヤーは旅費が安くなります。
置かれたオレンジチップ1枚につき1コイン安くなります。


たくさんチップが置かれれば旅費は安くなりますが、


早く着いたプレイヤーには、高い勝利点がもたらされます。




旅費やメダルプッシュゲームに必要な円盤状トークンなどの収入は場に並べられたカードの中から1枚選んで
そこに描かれている分を得ます。



上がコインで、下がトークン、どちらか片方を選びます。



使ったカードは裏返して伏せていきます。


未使用のカードが残り3枚以下になったら、カードに描かれたコインとトークンを両方もらえます。

そして最後の1枚には、1回分のメダルプッシュ券が付いてきます。



■まとめ

手番では、次の4つの選択肢から1つ選びます。

1.場に置かれたオープン状態のカードを1枚選んで収入を得る
2.メダル(トークン)プッシュゲームで石材を得る -> 得た石材はカート(個人ボード)へ置く
3.カートから石材を取って街道を舗装する
4.コインを支払ってプレイヤーコマを進める


街道の舗装が終了するか、だれかがゴール(ブリンディシ)に到着したら終了フラグが立ちます。
※いずれの場合も手番数が同じになるまでゲームを続けます


最後の得点計算

・最も多くのコインを持っているプレイヤーに勝利点2ポイント
  (タイの場合は、それらのプレイヤー全員2ポイントもらえます)

・石材を置いたときにもらえるエリアごとのチップ(A, B, C)による得点。エリアごとに計算します。
  トップのプレイヤーは8ポイント、2位のプレイヤーは4ポイント
  (タイの場合は、端数切り捨てでシェアします)


プレイ順による有利不利があるため、初期の手持ちコインやトークンはプレイ順に応じて違います。
Feldkötter, Michael
プレイ記
イズナさん(青)、ツエツキさん(赤)と俺(黄)の3人プレイ




イズナさん「石材ゲット、と」


最初は、収入を得るかメダルゲームで石材を獲得するかしかないよな

よーし、俺もやるか



円盤トークンだけが消費されていく


石材、意外と取れないぞ・・・


しょうがない、円盤を仕入れる


白いの2つ


次の手番、収入カードが1枚だけ余ってる


よし、これももらっておこう


ツエツキさん「そうなりますよねー・・」


そのツエツキさん、石材たくさん積んでる。こりゃ完全に出遅れちゃったな。


メダルゲームの失敗が痛い



道作りは半ばあきらめて旅に出る



このあたり、いいんじゃないの?


イズナさん、ツエツキさん「あ。。」

イズナさん「ちょっとそこどいてくださいよ〜」

たっくん「いや、この人ここが好きなんですよw」

足止めしつつ、今度こそメダルゲームで



イズナさん「うわ、たくさん落ちましたね」


落ちたトークンをイズナさんに拾ってもらう

ツエツキさんのところも相変わらず石材で満載なんだけど



まあ、さっさと一番乗り


思うように道作りに参加出来なかった分、ここは先んじておかなければ

ついでにBエリアの開発もできるだけ独占的にやってしまいたい。

しかし、街へ到着すると他のプレイヤーの旅費は安くなってなだれ込むように次々と到着する


街に着くやいなや、すぐに石材のゲットにいくイズナさん

アドバンテージは1巡だけか

あっという間に舗装されていくアッピア街道



手持ちの石材が底をつく



ポジションは一番後ろだけど、次の街へのルートは大丈夫かな



エクストラプッシュタイルを活用して、ここは石材をできるだけたくさんゲットしてCエリアの開発に備えよう



街への到着が一歩遅れたが、これは仕方ない



イズナさんがいち早く舗装を開始する



ツエツキさんは、でっかい石をドスンと来た



こっちも材料は準備万端


急げー!乗り遅れてはマズい

どんどん建設されていく



もうゴールに到着するのは諦めて、ひたすら舗装事業に精を出す


せっせと敷き詰めて




エリアごとに、石材タイルを置いたときにもらえるチップのボーナスが効いて逆転勝利を収めました。




評価・・・

※評価の基準についてはこちら
どうしてもメダルゲームの仕掛けだけに注目してしまいがちかなと思うのだけれど
この少々アホっぽいコンポーネントの印象とは裏腹に、かなりゲーマー向きな戦略性が高いと思う。

大きく4つある選択肢から何を選ぶのかから始まって、収入を選んだなら何を重視するのか
あとから取って、もらうものが多い状態になってからの方がメリットが多くないかとか
石を置くにしても、他のプレイヤーの通る道を開拓してしまってナイスアシストにならないかとか
コマを進めるにしても、ポジション取りによってあまりお金をかけずに次の街に一番乗りする方法があったりとか

リソースマネジメント的要素だけでもけっこう深いので、少なくともメダルゲームでバカ騒ぎするだけのゲームではないですね。

非常に面白いというか、もっと言うと「興味深い」という印象。
かなり緻密なゲームで、もう少し騒げる要素があっても良いかと思ったくらい。

で、1回目のプレイを終えてちょっと閃いたのが

メダルプッシュゲームで、手番プレイヤーが円盤トークンを台の上に置いたら

押し出し棒は右隣のプレイヤーに渡して代わりに押してもらう

自分でプッシュすると、もちろんなるべくたくさん落ちるようにすると思うのだけれど
これを他のプレイヤーが推すことにすると

3回プッシュしても1個も石材がもらえない

ということが普通に起こります(笑

しかも投入したうちの1つは一番でっかい円盤トークンだったとか^^;

これ、一瞬にして盛り上がり系ゲームに早変わりしますw
言うまでもなくまったく違うプレイ感でしたw


ちょっとイマイチかなと思ったのは、コンポーネント類がちょっと細々し過ぎかなという点。
プレイアビリティを落とさずにもうちょいシンプルにまとめるアイデアはいくつかあると思う。
そのためにルールを若干弄ってもいいかな?と思ったくらい。

たとえば、街へ着いたとき先着順でもらえる得点チップはお金でもいいんじゃないかと思うし
オレンジのチップを省略する良いアイデアもあると思うんだよね。

そんな感じで、コンポーネントが洗練されればもっといいゲームになると思う。

けど現段階でも完成度はかなり高いと思うので、一応だけどこれはA評価にしておこうと思う。



2014/03/08


JohnnyBet



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