No.631
バベルの塔
Tower of Babel
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プレイ人数:3 - 5人
プレイ時間:約50分
プレイ時間:約50分
ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 不要
ボード全景、7不思議にまつわる建造物とバベルの塔が描かれています。 8つの建造物にはチップが3枚ずつ置かれます。 チップは4色で、3〜6の数字が書かれています。 プレイヤーは1色選んでコマのセットを持ちます。 柱コマが1つと大きい建物コマ5個、小さい建物コマが15個。 大きい建物コマは小さい建物コマ3つ分です。 チップはその建造物の建設の進み具合を表します。(1段階建設が進むとチップが1枚取り除かれていく) 各プレイヤーの建設コマは、その建造物の建設への貢献度を表します。 チップが3つ全部取り除かれると、その建造物は完成します。(3段階で完成) 建造物が完成すると、そこに置かれている建物コマの数に応じて順位をつけて勝利点をもらえます。 これなら、赤が1位、緑が2位です。 もらえる点数はボードの右上に書かれています。最初に完成した建造物については、1位が8点、2位が4点、3位以下は、1個でも置いていれば3点です。 タイの場合は、1つ下の順位の点数を獲得します。 例えば、1位が複数人居る場合は、それらのプレイヤーは全員2位の点数をもらいます。 後に完成するほど、もらえる点数が高くなります。 得点計算が終わったら、その建造物に置かれている建物コマを各プレイヤーの手元に戻します。 4色のチップのうち1色がボード上からなくなったらゲーム終了です。 ということで、8つの建造物のうち何個かは完成しません。 ただ、完成しなかった建造物についても一応点数がもらえます。 その場合、もらえる点数は1位が10点、2位が5点、3位以下は3点です。 建設カード。ボード上に描かれている建造物に対して置かれるチップと同じく4色です。 最初に4枚ずつ配ります。残りは山札にします。 手番プレイヤーは、自分の柱コマを建築を行いたい建造物に置きます。 さらに、その建造物に置かれているチップの中から1つ選んで柱コマの上に置きます。 この場合、選ばれたチップの色は白で4と書かれています。 このチップを取り除く(建設をする)には、白の建設カードが4枚必要、ということを表しています。 ただ、必要な建設カードはみんなで出し合います。 手番以外の全プレイヤーは、手札から柱コマの上に置かれたチップと同じ色の建設カードを秘密裏に複数枚(0枚でも良い)選んで一斉に公開します。 ただし、柱の上に置かれたチップに書かれている数字より多い枚数は出せない。 例えばこうなったとすると・・ 必要なのは白4枚だが、手札に2枚あるので残り2枚あれば足ります。 自分の手札と場に出されたカードの中から必要な枚数を選びます。 この時、複数枚出したプレイヤーのカードを選ぶ場合、そのプレイヤーが出したカードは全て使わなければならない。 (2枚出したプレイヤーのカードを使うことにした場合は、2枚とも使わなければならない) 例えば、1枚出してくれた2人の2枚と手札の2枚を使うことにしたとすると、 建設に使われた建設カードを出したプレイヤーは、出した枚数と同じだけの建物コマをその建造物に置きます。 チップは手番プレイヤーが獲得します。 選ばれなかったプレイヤーは、出した建設カードの枚数と同じだけの勝利点をもらえます。 このプレイヤーが出した建設カードは全て手札に戻します。 建設に使われたカードは捨て札にします。 同じ色のチップを集めるとこれも勝利点がもらえます。 3枚で10点、4枚以上なら20点です。 建設カードの他に「交換カード」というのを1枚ずつ手札で持っていて、一斉公開するときこれを含めることもできます。 さっきの例で、2枚出したプレイヤーが交換カード付きで出したとする。 で、このプレイヤーが出した2枚と自分の手札の2枚で建設することにしたとすると・ チップは手番プレイヤーではなく、交換カードを出したプレイヤーが獲得します。 その代わり、そのプレイヤーが出した建設カードの枚数分の建物は手番プレイヤーが置くことができる。 そうすると、1枚出したプレイヤー2人は選ばれないことになるので、その2人は1点ずつ獲得します。 最後に手番プレイヤーも含めて1枚ずつ山札から補充します。 手番が来た時、柱コマを置かずにパスすることもできます。 その場合は手番プレイヤーは2枚補充して、それ以外のプレイヤーは1枚ずつ補充します。 交換カードは常に手札に戻します。 ■建設中止 出されたカードを見て、建設したくない(あるいは必要なカード枚数が足りなくて建設できない)場合は、建設を中止します。 その場合、手番プレイヤー以外のプレイヤーは出したカード枚数の分だけ勝利点をもらえます。 ■アクションカード アクションカードは山札にしておいて、手番で建造物を完成させた時、1枚引くことができます。 いつでも使えるものや、手番の時だけ使えるもの、追加の勝利点がもらえるものなどがあります。 ■2色のチップ(バリアント) 4色のチップのうち「5」が書かれてるチップと入れ替えます。 * 建設時には指定された2色の建設カードが指定された枚数、両方必要になる。 * 最後の得点計算の時、どちらの色のチップとして使うか選択できる。(両方の色のチップとして使うことはできない) 大体こんな感じかな。 もちろん合計点が一番多い人の勝ち。
Knizia, Reiner |
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プレイ記
5人プレイ けがわさん(青)、ハイカンさん(赤)、カナさん(黄)、うさぎさん・みずきさんチーム(黒)、たっくん(緑) 手番はハイカンさんから。 初期手札。 さて、最初の手番が回ってきた。手札に黒の建設カードがあるので黒いチップが良いかな。序盤だし小さめの数字のやつ(4)にしてみる。 出された建設カードは・・交換カード付きの2枚セットがけがわさんとカナさん、2枚がハイカンさん、うさぎさんみずきさんが1枚。 序盤は手札の建設カードが少ないので、温存できるならその方が良いかな。 となると、とりあえずハイカンさんの2枚は採用、うさぎさんみずきさんの1枚は拒否。 残るはカナさんとけがわさんのどちらを使わせてもらうかだけど・ この時点でカナさんに2枚目のチップをあげてしまうのはちょっとバランスが悪いかな。 けがわさんのを採用。 けがわさんにチップはあげる代わりに、建物コマは自分のを置ける。 1周して、ハイカンさんの2手番目。 紫のカードが無いのがつらい・・ そろそろ、1つ目の建築物が完成しそうな雰囲気が出てきた。 手札は黒だらけ。 となれば、まあ黒が良いよな。 「この像の頭から作りまーす」 「頭からどうやって作るの?w」 けがわさんの1枚+交換カードはもちろん拒否。同じチップあげるなら2枚出してくれてるハイカンさんの方が良い。 しかし、ここはそろそろ自分もチップが欲しいところ。カナさん、みずきさんのを採用して、自分も2枚出すことにする。 なかなか完成(決算)にならない、この展開なら未完成は少なくなる感じかな? 手札もだいぶ充実してきた。茶色が無いのが気になるが・ 白6か、あそこは建設コマ2個置いてるところだし、3位の3点じゃもったいない気がする。 自分以外は全員、交換カード付き。ということで自分の2枚はめでたく採用される。 しかし、残ったチップが3なので、目一杯頑張ってもトップタイまでなんだよな。 まあ、2位なら良しとするか。うさぎさんみずきさんの黒に2位タイにされないようにしないとかもだけど、でもそうするメリットも無さそうだしそんなに気にしなくてもいいか。 明白に黒チップ集めに動く。 場合によっては全部自分で出しても良いかな。 3個も置いて、チップも獲得!このくらいでベストかもしれない。 1個目の建造物、完成しそう。 熾烈な1位争い。 2枚だしとけば、1位の可能性がある。最初の建物だし、点数的にそこまで頑張って1位狙うのもちょっと考えものかなぁ。 3位にされてしまった。 白3。トップ取るのは厳しそうだが、1個くらい絡んでおきたい。 白チップがどうしても欲しそうなけがわさん。 そろそろ、積極的にトップ取れそうなところを完成させても良さそう。 ここだ! トップとりつつ、黒チップゲット。これはでかい。 あそこはまだ1個も置けてない。紫のチップ2個取るのは今からだとリスクありそうなので、それなら1個置いて3点の方が良いかも。 でも、出すのが1枚だと拒否されたとき1点じゃしょぼいので2枚出す。 不採用通知が届く。2点。 さあ、大詰め。ここで手番が回ってきた。 最後の白チップ。でもチップは要らない。 手持ちの建設カードも万全の体制。 18点ゲット! チップも黒3枚で10点もらって勝利。 右下の完成しなかった建造物も建設コマ3個で10点というのもデカかったかな。
評価・・・
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まだ良く分かってない部分も多そうだけど、でもこれめちゃめちゃ面白い。 一斉公開式で進行するため、ほとんどダウンタイムを感じることがなくて緊張感が途切れないのが良い。 ベースはエリアマジョリティで、8つのエリアそれぞれでより多くのコマを置いた人が高得点をもらえる。 たぶん、最初はどうすれば勝ちに近づけるのかが分かりづらいゲームだと思うけど、やはりこの得点源を重視するのが基本かな。 王と枢機卿 の修道院なんかと同じく、エリアごとに置けるコマの総数は最初から分かっている。 つまり、いくつ置けば確実に1位(過半数)が取れるかというのが分かるので、そこからそのエリアに置かれるコマ1つの価値に換算して考えると多少は指針みたいなものが分かりやすくなるかな。 とはいえ、建造物が完成するタイミングによってもらえる点数が変化する上に、あまり遅くなると完成しないかもしれない(0点じゃ無いけど)心配も出てくる。 とりあえず、そんなところにまず考えどころがありそう。 でも一番ユニークなところは、みんなで建設カードを出すんだけど、拒否された人(手番プレイヤーに選ばれなかった人)は提示した建設カード枚数分だけの勝利点を建設カードを消費することなくもらえるというところ。 これ、他のゲームではなかなか見られないシステムで、不思議な感覚というか面白さがある。 ということで、全員何かしらもらえるんですよね。チップをもらう。建物コマを置く、勝利点をもらう(拒否されたら)。 もちろんそこには得点効率の良さというか損得があって、他のプレイヤーの出すカードを予想しながら選ばれても拒否されてもどちらでも損しないギリギリのところを狙っていくんだけど、奥深く面白いのと同時に、何が良い手なのか(どちらかというと何が悪手なのかかな)分かりづらい難しさが同居している。 ゲーム自体の完成度は間違いなくとても高くて、名作・傑作と言っていいレベルと思う。 ただし「分かっている」人同士でやればとても面白いゲームになる反面、そうじゃない人はモヤモヤしたまま終わってしまいやすいタイプのゲームかな。 王と枢機卿 もそういう部分があるけど、あれは1回やってみて枢機卿による点の入り方を見れば、2回目以降のゲームで「次は最初の方から枢機卿置いてみようかな?」とか、「次はこうしてみたい」というのが見えやすいかもしれない。 少なくとも本作よりは。 けれど、見えにくい分、奥深さもありそうなので 王と枢機卿 が面白くてだいぶやり込んだけど、少し物足りなさを感じる人にはこれオススメできるかもしれない。絶版だけど・・ セットアップや手番でやることの簡単シンプルさ、洗練度合い、プレイ時間あたりが結構近い感じがするので。 メカニクスもエリアマジョリティである点や、得点方法が大きく3種類あってそれぞれの得点源のバランスを考える感覚も似てると思う。 チップは、 ケルト の願いの石みたいな気もする。 パトリツィア が物足りなくなってきたら、その次は 王と枢機卿 って思ってるんだけど、さらにその次は本作が良いのかもしれない。 これ、かなり好き。一緒にやってくれる人が居るなら頻繁に遊びたいゲーム。 2022/05/28 ■追記 アクションカードは標準ルールとして入っているのだが、けがわさんによるとこれはクニツィアのオリジナルではなく、入れるとバランスが悪くなるとのこと。 ということで未プレイなのでアクションカードについてはあまり触れられないのだけど、少なくとも無くても十分過ぎるくらい面白いのは確かだと思う。 4人と5人で1回ずつ遊んだのだけど、どちらでもプレイ感はあまり変わらないかな。 3人だと少し変わりそうだけど、たぶん悪くないんじゃないかという気はする。 ルールの洗練度、プレイアビリティ、完成度の高さ、シンプルさ、ジレンマ、等々どれも本当に素晴らしい。 これほど良く出来たゲーム、入手難なのが残念に思うけど完全にゲーマーズゲームだと思うので再販されないのは仕方ないのかな。 逆にある程度ゲーム慣れした人には是非ともプレイしてみて欲しいゲームでもある。 それでも人によって感想が大きく変わりそうなゲームではあるけど。 2022/06/05JohnnyBet ツイート