No.245
スチーム
Steam
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プレイ人数:3 - 5人
プレイ時間:約150分
プレイ時間:約150分
ルール難易度 ルールブックは厚いのだが、文章量ほど複雑ではない
日本語化 不要
都市から都市へ線路を敷いて荷物を運び、収入や勝利点を獲得していくゲームです。 ボード全景。へクス(6角形のマス目)が並んだマップで、色が付いているマスが都市 都市のマスには、やはり色々な色のキューブが置かれていて、これが荷物 この荷物を他の都市に届けると、機関車ポイント(収入もしくは勝利点)がもらえる。 このとき、届ける先の都市の色と荷物の色が同じでなければならない。 荷物の出発地の都市の色は関係ない さて、荷物を運ぶためにはまず線路を敷かなければならない。 手番では、基本的に3枚までの線路タイルをボードに置くことができる。 ただし、線路を敷くには費用が必要で 線路の接続口の数分のお金が必要になる。 つまり、写真左の3つ口のタイルなら3金、右2つのタイルは2金が必要ということ。 ※川や山のマスの上に線路を敷く場合はさらに追加費用が必要になる ※写真左の3つ口のタイルは「町」がついているため、さらに1金の費用が必要 そんな感じで、線路を敷いたら自分の色の機関車コマを路線の上に置きます。 線路の長さに関係なく、2つの都市をつないだらそれが1区間となり これが前述の収益(機関車ポイント)をもらう単位になる。 どういうことかというと、例えば左下の青の都市にある黄色の荷物を 右上の黄色の都市に運べば、1区間を運んだことになり機関車ポイント1がもらえる。 運んだ荷物キューブはゲームから除外します。 当然、一度にたくさんの区間を運んだ方が高ポイントになるのだが・・ 1つ制限があって、現在の機関車レベルまでの範囲で運ばなければならない 機関車レベルは最高でも6なので、最大6区間までということになる。 ちなみに、荷物を運ぶとき他のプレイヤーが保有する区間を使っても良いのだが その分の機関車ポイントは、そのプレイヤーが受け取ります。 例えば5区間運ぶとして、そのうち1区間を他のプレイヤーの路線を使うことにすると 自分は4ポイント、路線を使わせてもらったプレイヤーに1ポイントとなる。 ■ゲームの流れ フェーズ1.アクションタイルを選ぶ ※後述 フェーズ2.線路を敷設する →線路タイルをボードに置きます(全員1手番ずつ) フェーズ3.荷物を運ぶ/機関車レベルを上げる →任意の荷物コマを機関車レベルの範囲内で運びます(全員2手番ずつ) フェーズ4.収入と支払い ※後述 これを1ラウンドとして、プレイ人数ごとに規定されたラウンド数をこなしたらゲーム終了となります。 基本的には、線路タイルを置いて、荷物を運んでの繰り返し。 ■アクションタイル
数字 | 効果 |
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1 | 特になし |
2 | フェーズ3(荷物の輸送)で手番順に関係なく最初に行動できる |
3 | フェーズ2(線路の敷設)で4枚の線路タイルを置ける(通常は3枚まで) |
4 | フェーズ2(線路の敷設)で手番順に関係なく最初に行動できる |
5 | 任意の都市に荷物を3個補充できる(費用2金が必要) |
6 | 機関車レベルを1つ上げられる(新しい機関車レベル+4の費用が必要) |
7 | 町を都市にすることができる(割愛) |
Wallace, Martin |
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プレイ記
JOSSさん、フォルテさん、たっくん(小)と俺の4人プレイ 機関車レベルに応じたコストは発生しない入門ルールにて 黄色のJOSSさんの手番、1タイルで都市-都市の接続を完成させてきた ちなみに、俺はこのときまだ荷物を運んだときの収入が線路の長さではなくて 運んだ区間の数であることをあまりよく理解していなかった。 JOSSさんは、たぶんそういう理由から細かく細かくつなぐ 俺は、とりあえずなんとなくのカンで端は抑えといた方がいいかと思い 左下から伸ばしていくことにする。 フォルテさんの赤がつながってきた。 まだ序盤、線路を施設する土地は余りまくっているので 手番順より、とにかくたくさん敷けた方がいいかなと。 そんなわけで、4枚線路を敷けるアクションカードを中心に選択する。 だんだんとボード中央へ進出していく。 青い荷物がいくつか見えるので、あいつらを左下の都市に運べれば大きい、、はず 機関車レベルはまだみんな2。 それでもいくらかは荷物を運んで小銭を稼いでおく。 そんな中、JOSSさんは借金に借金を重ねていく くるっとまわって、青い荷物のある都市に繋がったぞ!俺の緑路線 今んとこ、こんな感じ。 誰からも繋がれることなく孤立した村・・w 機関車レベルが4~くらいに達したあたりから、熾烈な荷物の奪い合いが始まる 俺の砦だった左下の青都市に進出してくる、赤機関車。ぬぬぬ。。 その青都市に荷物を置くフォルテさん 狙いはもちろん分かっている。赤荷物は6区間、青荷物は5区間運ぶつもりだ。 最後の抵抗。その赤荷物は先に俺が運んでしまう。 フォルテさん「あ、それはマズイな・・」 まあ、俺がラスであるのは変わらないのだが。。
評価・・・
※評価の基準についてはこちら
間違いなく重量級のゲームなのだが、ルールは決して難しくない。
1ラウンドやれば大体の要領は掴めると思う。
しかし、、コイツは限りなく多人数アブストラクトですよ。
そのしつこいほどまとわり付いてくるようなプレイ感の重さと地味さ。
そしてプレイ時間の長さ。
展開が非常に地味な上に、プレイ時間も2時間を越えてくるので
確実にプレイする人は選ぶゲームだと思う。それだけは間違いない。
地味で起伏の少ない展開が長時間続くので。
所謂、妙手・奇手というのがほとんどなく、地道に積み上げたものが
最後に現れるタイプのゲーム。派手な要素がまったくと言っていいほど無い。
なんかそれって多くの日本人の生き方に通じるものがあるなと思った。
ワレスという人は実は日本人だったんじゃないかとw
インタラクションという部分では、特に序盤はかなり希薄な感じ。
しかし終盤は荷物の奪い合いになるので、それを見越した戦略が必要になってくるようだ。
いかに、自分だけの効率的な路線を作るか。ブルーオーシャン戦略が重要だ。
基本的にシステムとしては、かなり良くできてると思う。
ルールもよく纏まっていて比較的把握しやすいつくり。
そのへんは好印象。
逆に気になったポイントは
1.収入が荷物を運んだ距離に必ずしも比例しない
線路タイル1タイルでも5タイルでも1区間は1区間で同じというのと
近い距離であっても、ぐるっと大回りすればそれで高いポイントになってしまう
というのは、感覚的にちょっと違和感があった。
タクシーなんかで、わざと遠回りされて高額な料金を請求されたのと似たような感じがする。
チケライみたいに、どんなに大回りしてもいいけど距離が近いのなら
ポイントも低いという方が、納得感がある。
そういう感覚をシステムに盛り込んで欲しかった。
2.マップが平坦過ぎ
一応、川の上に線路を敷く場合は値段が高いとかあるけれど
あくまでオマケ程度でしかなく、起伏の無い展開に拍車をかけている気がした。
追加費用10ドルくらい必要な難所とかがあっても良いと思うし
なにより、マップに地域ごとの特色というか変化が欲しいところ。
システムが地味なんだから、せめてマップくらいはもっと起伏があったほうがいいなぁ。。
*****
ワレス入門ゲーと言われているみたいだけれど、それはかなり納得できた。
ワレスが自分に合ってるかどうかを判断するためのゲームとしては
これはいいんじゃないかと思う。
これだけ地味な割に、意外なほどプレイがだれないのも良いところかな。
ただ、ヨミとかジレンマとか爽快感とか、そういうのが皆無だと思うので
多くのドイツゲーとは根本的なプレイ感がかなり違う感じ。
シャハトやクニツィアのデザインとは180度方向性が違うと思う。
奥の深さは十分あると思うんだけど、これはちょっとあまりに地味すぎ。
ロマンが無い。
それなりの面白さもあると思うんだけど、この地味な重さが長時間続くのは
かなり息苦しくて、ちょっとツライ。
まあ、それがワレスっぽさらしいんだけど。
2011/12/03
JohnnyBet
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