No.243
ブラス
Brass
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プレイ人数:3 - 4人
プレイ時間:約150分
プレイ時間:約150分
ルール難易度 非常に難しい
日本語化 不要
ボード全景 イギリスを舞台に産業を発展させて勝利点を稼ぐゲームです。 各都市には建設可能な産業がアイコンで描かれ、運河や線路で結ばれています。 これが産業タイル 左から、紡績所、港、炭鉱、鉄工所、造船所 とりあえず、右上の細い線の数字が建設コスト たとえば一番右の造船所なら25ポンド必要になる。 この産業タイルを、都市に配置するには費用以外にも色々条件があるのだが タイルを配置して、裏返すことができると、収入になったり 勝利点を獲得できたりする。 右下のピンクの六角形の数字が勝利点で 右上のオレンジの丸の数字が収入 最初は、収入の増加を見込めるタイルを配置していって だんだん勝利点の高いタイルへ移行していくことになる。 さて、どうやったら置いたタイルを裏返すことができるかであるが 産業ごとに異なっていて 例えば、炭鉱の場合 これを都市に配置するとタイルの左上に書いてある四角の中の数字の分だけ 石炭コマをタイルの上に置きます。 上記の炭鉱の場合は4だが こちらの炭鉱の場合は2なので2つ乗せます で、タイルの上からコマが無くなったらタイルをひっくり返すことができる さて、もう1回産業タイルを眺めてみると、右下に灰色の四角が描かれているタイルがあります。 これはその産業タイルを建設するには、石炭が必要であることを表している。 つまり、他の石炭を必要とする産業を建てることによって炭鉱から 石炭を採取していくのである。 このとき、他のプレイヤーの建てた炭鉱から石炭コマを取ってきても良い。 まあ、持ちつ持たれつといったところだろうか。 ただし、石炭コマを新しい産業タイルを建設する場所まで運ばなければならない 具体的にいうと、石炭コマが置かれている場所から建てたい場所まで 運河でつながっている必要があるのである。 このときも他人の作った運河を利用することが出来る。 複数の利用可能な炭鉱がある場合は、最も近い場所にあるコマを使用します。 とすると、運河を自前で作る意味は何なのか?となってくるのだが 基本的に、自分の産業は自分の運河ネットワークに繋がっている必要があるのである。 つまり、石炭を運ぶときは他人の運河を利用してもいいけれど 基本的には自分の運河を作って、産業タイル同士を接続させていく必要があるということ。 さて、もう1回産業タイルを見てみると、オレンジの四角いアイコンが描かれているタイルがある。 これは、鉄で石炭と同様、建設に必要な資材になる 鉄コマを供給してくれるのが鉄工所 炭鉱と同じく、このタイルの上にはオレンジ色の鉄コマが置かれ 建築資材として提供される。 ただし、石炭と違うのは運ぶ必要がないということ。 ボード上に鉄コマがあれば、どこからでも持ってくることができる。 もちろん、鉄工所も上に乗っているコマが無くなったら裏返すことができて 新たな収入や勝利点をもたらします。 紡績所と港は対になっていて、紡績所でつくった製品を 運河を使って港に運んで売ることで これらのタイルは両方とも同時にひっくり返すことができる。 造船所は簡単で、建設した瞬間ひっくりかえすことができる コストは高いのだが、勝利点も高め さて、産業を建てるための最後の建設条件 産業タイルおよび運河を作るには、上記のようなカードをプレイしなければならない。 カードは大きく分けて2種類で 1.産業が描かれているカード 2.都市が指定されているカード となっていて、1をプレイした場合はカードに描かれた産業を好きな都市に建てることができる。 2の場合は、指定された都市に好きな産業を建てることができる。 もちろん、都市ごとに建設可能な産業や数は厳密に決められているので その制限の範囲内でということになる。 ただし、都市カードの場合はちょっとした特典があって ネットワークと接続していない場所に建てることができる つまり、石炭を運んでくる必要がなければ、1つだけポツンと建てることが可能となっている。 運河を作る場合は、どんなカードでもOK 自分のネットワークを広げるように運河網を拡大させていきます。 ■手番が回ってきたら カードを2枚プレイします。 つまり、運河でも産業でも2つ建てることができる。 その2枚のカードを1セットでワイルドカードにすることも可能で その場合は、任意のタイルを建設できるようになります。 ゲームは大きく分けて、運河時代と鉄道時代の2ラウンドに大きく分かれます つまり、第1ラウンドではネットワークを構築するのに運河しか使えません。 逆に第2ラウンドでは線路しか使えず、第1ラウンドで敷設された 運河は全て取り除かれます もう1度産業タイルを見てみると、左下にも数字が書かれていて これが産業レベルを表している。 第2ラウンド(鉄道時代)では、レベル1の産業は運河とともに全て取り除かれます。 運河の建設価格は3ポンド。線路は5ポンド+石炭。 15ポンド払えば、1枚のカードで線路タイルを2つ置くことができます。 産業タイルは種類ごとに山にしておきます。(レベルが低いものが上) 基本的に上に置かれたタイルを使用しないと、下のタイルは使えないのだが 手番で「開発」というアクションを選択することができ、費用を払ってタイルを2枚まで 上から捨てることができる。 そうやって、より価値の高い産業タイルを掘り出します。。 ボード左下のチャートは、勝利点チャート兼収入レベルチャート。 マスの中の上の数字が勝利点で、下の数字が収入。 毎手番ごとに、収入レベルと同じだけの資金がもらえます。 また、収入レベルを下げることで借金が可能。 収入レベルがマイナスになると、収入どころか借金の利息を払わなければなりません。。 収入レベルは、産業タイルをひっくりかえしたときに 右上のオレンジの丸の中の数字だけ上げることができます。 鉄道時代が終わったらゲーム終了。 もっとも勝利点を稼いだプレイヤーの勝ち
Wallace, Martin |
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プレイ記
フォルテさん、JOSSさん、たっくん(小)と俺の4人プレイ
俺は赤を使用。
1手目、フォルテさんはボルトンに炭鉱を建設
俺は、どうするかな。。というより何を狙っていけばいいのかさっぱり^^;
こういうときは、何かが見えるまでは他の人と似たようにしておこう
俺も炭鉱を建設
JOSSさん(緑)が港を建てたのを見て、うーん後々港は必要なのかなと思い
俺も港を建てて、運河で繋いでおく
よし、紡績所とつながったぞ
手札はこんな感じ
都市カードは手に持ってます
ここでふと気がつく。紡績所建てられるところって内陸に固まってるじゃん?
ここで、都市カードを使って内陸の都市を攻めれば良かったのだが
「やべえ、もう内側に繋げられねぇ・・」とか思っていた
しょうがない、開発でもやって鉄道時代に備えるか
産業レベル2のタイルを出せるようにしておく
フォルテさん(黄)は、ボード下部の共用の港まで開通
やばいな、紡績所で売りまくられる・・
でも俺も1個だけど、紡績所で販売してタイルを裏返す
赤のネットワークのヘボさが見て取れるだろう
他のみんなはうまいこと紡績所がと港を接続してるな・・
運河時代の結果、まあもちろん俺がドベ
なるほど、これはまず線路を敷設してネットワークを確保しておかないと
にっちもさっちもいかないことになるんだな。
しかし、鉄道は運河より本数が多いから意外と楽になるのかな? と思っていた
でも、やっぱりそこはそこ。
JOSSさん(緑)に先に美味しそうなところを押さえられてしまう。
気がつけば、運河時代の二の舞状態(泣
こんな状態(泣(泣
もはや俺には、これしか残されていない
造船所を建てる!
しかし、それさえも邪魔されて。。
でも、その下のバーケンヘッドにも造船所建てられるところがあるからいいか。
フォルテさん「いや、建てられないです。石炭運んでこないと・・」
どうやら、リバプールとバーケンヘッドを結んでる謎の水色のラインは
「誰でも使えるネットワークとして使用できるけど石炭は運べないらしい」
えーーー、そうなの?
じゃあ、もう打てる手が無いよ・・・
終了時の様子。もう見るも無残にべコベコに負けました。
JOSSさんの勝ち。僅差の2位で、たっくん(小)という結果でした。
評価・・・
※評価の基準についてはこちら
なんとインストだけで1時間かかりました。 恐ろしいほどに複雑で重たい長時間ゲーム。。 さらに追い討ちをかけるような例外事項の多さ。 もうこの時点でかなりお腹一杯でした。 ざっくりとした感覚的には、プエルトリコの3倍くらいの難易度。 しかし、これを乗り越えることができれば(正直敷居は高いけど) なかなか面白い戦略ゲーだと思う。 石炭や鉄に関しては供給不足になっているものを建てれば すぐにひっくり返すことができる。 紡績所を伸ばすためには、港も確保しなければならない。 輸送ルートも必要だ。 でももちろん、他のプレイヤーも同じことを考えているので 路線(運河や線路)は奪い合い必至! 目的地カードが全員で共有されているチケットトゥライドみたいなもんかな? そりゃ争奪戦になるよな。。 しかし建設のためには、お金だけでなく様々なクリアしなければならない条件があり 最後はカード運もある。 濃密な戦略ゲーなんだけど、このくらいのカード運があるというのはゲームバランス的に なかなか良いアクセントになっていると思う。 ルールは複雑なんだけど、手番でやることの手順は意外とすっきりできてるので それほどプレイアビリティは悪くない。 若干、次のラウンドの手番順を決めるのが面倒なくらいかな? (そのラウンドで使ったお金が少ない順になる) 逆に、あまりうまくないなと思ったのは産業タイル。 これだけ小さいタイルに、はっきり言って情報を詰め込みすぎである しかも両面に情報が分散しているため、極めてタイル構成を把握しづらい。 複雑なルールは、まあ許容したとしても、このタイルの複雑さはちょっとやり過ぎ。 もう少しアイデアを駆使して ・使う(情報を表示する)のは片面のみ ・タイルに記載する情報は3つくらいまで絞る できれば、このくらいのスリム化をして欲しいところ あと、コンポーネントに関してなのだが ・産業タイルをひとまわり大きく ・運河/線路はタイルでなく木製コマにして ボード上に配置する場所を描いて欲しい 運河と線路じゃなくて、船コマと機関車コマにするとか そういうアイデアもあるんじゃないかと思う。 どうにもタイルばかりがボード上に並んでしまうと、若干ごちゃごちゃ感があった。 もう1つ、手番で使ったお金で次の手番順が決まるという点についてなのだが これ、もうちょっとプレイしやすくできないかなぁ? お金数えて比べるのも微妙に面倒だし、そもそも席順通りに手番が回ってこないのが ちょっと違和感があった。 たとえば、アサラみたいに、スタートプレイヤーだけ獲得する形式にして あとは席順どおりに手番が回るとか、そういうのじゃダメだったのかな? これだけ緻密な戦略ゲーの場合は、そのへんも厳密に順番に拘る必要があったのかな? まあ、いろいろ壁になっているものはたくさんあるのだが 濃厚な戦略ゲー好きには堪らないゲームなんだと思う。 よく出来てると思うんだけど、個人的にはもっとシンプルに出来てるゲームの方が好きかな。 でもこういうタイプのゲームも、これはこれで面白いと思う。 2011/11/28 ■追記 「産業の時代」の方では、線路タイルじゃなくて機関車コマになってるようです。 ちょっとだけ見てみたけど、かなり凝ってる造形! チケライにもこんなコマが欲しかった。 2011/12/11JohnnyBet ツイート