たっくんのボードゲーム日記

No.36
パンデミック
Pandemic
プレイ人数:2 - 4
プレイ時間:約50

ルール難易度 普通、特に難しい点は無い
日本語化 対照表があればなんとかなるレベル



このゲームは協力型のゲームで、ゲームの結果はプレイヤー全員が勝利するか
それとも全員負けるかのどちらか、となっている。
プレイヤーは医療研究チームの一員となって、世界中に蔓延する病原体に立ち向かう。
目的は全員で一致協力して地道な調査や治療をしながら
4種類の病原体の特効薬を見つけること。
しかしその前に病原体が広まってしまったら人類は滅びてしまう。
そうなる前に食い止めるのだ!


ボード全景


世界の各都市に四角い4色の病原体コマが置かれ、放っておけばどんどん増えていく。
病原体コマが足りなくなったらゲームオーバー。


オレンジと緑のコマがプレイヤーコマ。プレイヤーコマの足元にあるのが調査基地コマ。
最初はアトランタに調査基地があってここを拠点に移動したり、特効薬を発見したりする。



まわりの都市には病原体が蔓延・・・


プレイヤーは手番の最後に感染率の数値と同じ枚数の感染カードをめくらなければならない。
最初は2枚だが、次第に3枚、4枚と増えていく。



感染カードには都市名が書かれていて、
めくられたカードの都市に病原体を1つ置かなければならない。


★アウトブレイク★
1つの都市に4つ目の同じ色の病原体を置かなければならないとき、アウトブレイクが発生する。
アウトブレイクになると、隣接する都市全てにその病原体コマを1つずつ置かなければならない。

例えば、ロンドンで青の病原体がアウトブレイクすると
エッセン、パリ、マドリード、ニューヨークに青の病原体を置かなければならない。



ところが、マドリードは既に3つ青のコマが置かれているので4つ目を置けない。
この場合マドリードでもアウトブレイクが発生することになる。 → アウトブレイクの連鎖

そして、このアウトブレイクが8回起こってもゲームオーバーになってしまう。




感染カード。世界各国の都市で病原体が発生し、広まっていく。。



これを防ぐのがプレイヤーたちの使命。
プレイヤーは1回の手番で4アクション行うことができる。


1アクションでできるのは、

1.隣接する都市に移動する
2.自分がいる都市の病原体コマを1つ取り除く

基本的にこの2つ。世界の各都市を移動しながら地道に1つずつ治療に当たっていく。



しかし、これだけでは病原体を根本から根絶することはできないわけで

そこで、このプレイヤーカード。
1回の手番で2枚引くことができ、1人7枚まで持つことができる。



感染カードと同じように都市名と色が書かれている。

同じ色のプレイヤーカードを5枚持って調査基地へ行くと
その色の病原体の特効薬を開発することができる。

特効薬ができると、1アクションでその都市に置かれている
対応する色の病原体コマを全て取り除くことができるようになる。

4種類全て開発できたら、プレイヤーたちの勝利!


しかし、なかなか1人で5枚揃えるのは難しいので。


■知識の共有■

1アクション消費して、プレイヤー間でカードを受け渡すことができる。
その際の条件は2つ。

①受け渡しを行うプレイヤーが同じ都市にいること
②受け渡しを行うカードの都市名と、今いる都市名が同じであること

つまり、ソウルのカードはソウルで落ち合わなければ受け渡せないのである。



こうなると、1アクションで隣接する都市への移動だけでは難しくなってくるので
他にも3種類、移動手段が用意されている。

・プレイヤーカードを1枚捨て札にすることで、その都市へ移動できる
・自分が今いる都市のカードを捨て札にすると、ボード上の好きな都市へ移動できる
・自分が今いる都市に調査基地があると、調査基地がある他の都市へ移動できる

ちなみに調査基地は、自分がいる都市と同じカードを出すことで新しく設置することができる。


■エピデミック■
プレイヤーカードの中には「エピデミックカード」が混ざっていて
運悪くこれが出てきたら、以下のことをしなければならない。

1.感染率を1つ上昇(手番の最後でめくらなければならない感染カードが増える)



2.感染カードの山の一番下のカードをめくって、病原体コマを3個置く
※当然、これでアウトブレイクが起きることもある

3.捨て札になっている感染カードをシャッフルして山の上に置く
※つまり一度病原体コマが置かれた都市に、再度病原体コマが置かれることになる!


ちなみに、このエピデミックカードを混ぜる枚数でゲームの難易度を調整できる。


★役割★
プレイヤーは5種類の中から、1人1つ役割を担当する。
それぞれの役割には強力な特殊能力が備わっている。




通信司令員手番で自分のアクションを消費して
他のプレイヤーのコマを移動させることができる
作戦エキスパートカードを出さずに調査基地を設置できる
衛生兵その都市にある病原体コマ1色をすべて取り除ける
研究員同じ都市にいる他のプレイヤーに
どの都市のカードでも渡すことができる
科学者カード4枚で特効薬を開発できる
★ゲームオーバー★ 特効薬4つを開発する前に、以下のことが起きてしまうとゲームオーバーになってしまう。 ・病原体コマが足りなくなったとき ・プレイヤーカードが足りなくなったとき ・アウトブレイクが8回起きたとき
Leacock, Matt
プレイ記



相棒と2人プレイ



マールブルグ熱(青)が出てないけど、それ以外は割と均等に分布。


なのだが、いきなりエピデミックした。



俺「マジ?」

黄熱病の雲行きが怪しくなり始める。



相棒「とりあえず、黄熱病処理しにいくよ」

俺「よろしゅう」

相棒は衛生兵、1アクションで1都市の病原体コマを一気に取り除ける。



黄熱病患者の対応に追われる2人。
ふう、落ち着いたかな。

と思ったところで



俺「あーエボラ(黒)、バグダッドでアウトブレイクした」




急いで処理しにいく




やばい、チェンナイでもアウトブレイク


俺「カード、何色持ってる?」

相棒「ハルツーム(黄)が1枚」

俺の手札



俺「黄色4枚持ってるから、特効薬作れる」

俺「じゃ、ハルツームで落ち合うってことで」

相棒「分かった」

ようやく黄熱病の薬完成! ふう


その間も猛威をふるうエボラ



しかし、アウトブレイクしそうな都市の感染カードはすでに出ているので
意外と余裕あるかな。。

今度はアジアでインフルエンザ(赤)がアウトブレイク連鎖



俺「インフルがやばいからアジアいく」

俺「引き続きエボラよろしく」

相棒「あいよ」


あと、1回アウトブレイクしたら終了・・・




しかし、ノーマーク(というか手が回らなかった)の黄熱病が
サンチアゴでアウトブレイクしてゲームオーバー。



負け、やっぱエピデミック6枚はきつかったかなぁ^^;



評価・・・

※評価の基準についてはこちら
amazing!
協力型のゲームは初めてだったのだが、これは面白かった。
色分けされた都市名のカード2種類だけで病原体の蔓延と
それを食い止める様子が再現され、ついでに移動手段としても
機能させるシステムは秀逸の一言。

ロール(役割)の特典能力もまた絶妙なゲームバランスをもたらしている。

ゲームに勝利できるかどうかは、エピデミックカードの出方次第に
よる影響が大きすぎる気がするのがちょっと残念といえば残念だが。

それにしても、こういう協力型のゲームは自然と会話が弾むし
勝利したときは全員で達成感を分かち合うことができるのがいい。

一応5人までプレイできるようになっているけれど
おそらくこのゲームは2人か、3人くらいまでがベストではないかと思う。
4人、5人になってくるとたぶんリーダー的な立場のプレイヤーが
いないと収拾がつかなくなるばかりか、達成感も分散しすぎて
淡白な印象になってしまう気がする。多人数プレイしてないけど。

特に2人だとお互いの役割が重要で、良く話し合わないと勝利はおぼつかない。
「インフルエンザはこっちで処理するから、黄熱病お願い」とか
「科学者だから、薬作りはまかせろ」とか。

そういう過程を経て達成された勝利の2文字は格別の味がある。

ちなみに、4回やって勝てたのは1回だけだったが・・
※残りの3回は最初にエピデミックが固まってて、アウトブレイクが連鎖しまくってドカーン!

最初にも書いたが、システムやゲームバランス、雰囲気どれもとても良く出来ている。

協力して何か1つのものを達成することの喜びを手軽に味わうことが
できるという点を高く評価して、久々の評価Aを付けようと思う。


JohnnyBet



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